ピロリ

ピロリ菌は胃潰瘍・十二指腸潰瘍、胃癌などの原因の大きな割合を占めると言われている細菌です。

数十年前までは胃潰瘍・十二指腸潰瘍はストレスや生活習慣が原因と言われていましたが、実はピロリ菌による感染が原因だと分かり、ピロリ菌を除菌することで胃潰瘍・十二指腸潰瘍、胃癌を防ぐ事がわかってきました。

ピロリ菌は井戸水や口移しなどで幼少期に感染して潜伏すると言われています。一般的な菌は胃酸みたいな強い酸で殺菌されてしまうのですが、ピロリ菌は胃酸の効果を弱めるウレアーゼという物質をまとっており、胃の中に潜伏し続けて、胃を慢性的に攻撃し続けます。結果、慢性胃炎、胃癌、潰瘍などを引き起こします。その他免疫性血小板減少性紫斑病、胃MALTリンパ腫、機能性ディスペプシアなどの原因となります。

当院では自費検査にはなりますが、ピロリ菌がいるかどうかを調べる検査をすることが出来ます。様々な検査方法がありますが、採血検査もしくは尿素呼気試験(にょうそこきしけん)という袋に息を吹きかける検査などを行っております。

検査で陽性と判断された場合は、胃カメラによる検査を行って頂きます。これはピロリ菌の治療を行う際に保険適応とするために胃カメラが必要という業界上の都合もありますが、そもそもピロリ菌が長年胃に存在していたのであれば、胃の炎症所見などを確認した方が望ましいのでいずれにせよ胃カメラをオススメさせて頂きます。

何かご不明な点がございましたら主治医まで遠慮なくご相談をください。