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5年後、たらい回しが急増!(巷にあふれる介護・医療難民)

昨年、奈良県の妊婦が受け入れ先の産科病院がなかなか見つからず、胎児が死産したと報じる記事(搬送前に児は既に死亡していたとする情報もある)があり改めて、産科医不足が波紋を投げかけている。ことは産科に止まらず、全国各地で救急医療の崩壊現象が見られている。
一部?マスコミは“タライ回し”の見出しで、さも医療機関側に悪意があるような表現をしているが、これは医療現場の実態を見ていない記者による医療バッシングと言ってよいであろう。
 産婦人科のみならず、全科の医師、看護師は言うに及ばず収容施設も不足している。厚労省は12年度末までに、高齢者医療を担う療養病床を現在の約36万床から一気に15万床に削減する案をだしていた。所謂“社会的入院”を退去させようとの目論見であるが、こんな事を実行したら今でさえ少ない救急病床の後方支援ベットが奪われてしまう。差し引き21万人の行き場のない医療難民はどこに吸収されるのであろうか?マスコミの言う“たらい回し”が一段と増悪する事は明らかであろう。
 国の計画はいつも医療費を含む社会保障費の削減でありき、である。療養病床の廃止分は有料老人ホームやコストのより低い老人保健施設や在宅療養に回るであろうと考えているようだ。ところが在宅療養を受けている人は言うまでもなく寝たきりの患者が多い。彼らは基礎疾患(脳卒中や骨折後後遺症など)に加え、長期臥床それ自体がさらなる脳梗塞や肺炎発症の予備軍であり、転倒した結果生じる骨折予備軍でもある。一度これらの再発を起こした場合、一般的には入院を余儀なくされる。そして、高齢者は余力のない分、若い人と異なり絶命率は高く、また入院期間も長くなる。   
 安心して自宅で療養するためにも急変時、いつでも入院できる在宅療養者用の後方支援ベットが必須である。現在、在宅療養者用の後方支援ベットが確保されている地域がどれほどあるのと言うのだろう。夜も起こされ、稼動している在宅療養支援診療所の負担を減らし、空きベットを探す在宅医の労力を極力少なくして頂きたいものであるが、国の方策は明らかに違う方向に向かっている。そんな中、先日医療型病床の多少の緩和政策が発表され、5万床増床すると軌道修正の動きが見られた。この中にはリハビリ用病床の2万床が削減されずに盛り込まれたのは評価できる。が、国が今後5年間で実施しようとしている療養病床の全廃は所謂”たらい回し”による悲劇が急増するであろう。火事のない時の消防車を無駄とは呼ばない。大雨時用の貯水槽やダムも乾燥期に無駄と言う人はいない。療養病床もしかりである。社会のインフラでありsafety netとして必要不可欠なベットである。政府与党の勇気ある軌道修正を期待したい。                                                          (2008.1.7)

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