虫の息

 遅く来て居座っていた夏を台風15号が蹴散らし、秋を連れて来た。10月下旬並みの急な冷え込みに、夏バテ気味の我が狭庭のコオロギ達も、がぜん張り切り出した。
そんな折り、我が日本の自民党総裁選の出来レースが行われ、小泉首相が再選された。彼が最適任者というわけでなく、単に消去法で残ったにすぎない。だが、そんな男に日本の将来を託さねばならない所に、この国の不幸がある。三方一両損とお題目を掲げても、国民の負担増だけが目に付く。少なくとも医療・福祉政策には・・・。

そんな秋の夜長に、国のあちこちから虫の声が・・・。『あれ、松虫が鳴いている~。チンチロ・チンチロ・チンチロリン。あ~美しい、虫の声』 (日本の童謡)

そして、消え入りそうな国民の声が・・・。 『あれ、国民が泣いている~。 不況・デフレ・負担増~。 あ~息苦しい、虫の息』 (日本の動揺)

庵ぽん丹 (2003.9.22)